出版社つくりました。

小さい頃、絵本や新聞をつくって父と遊んでいました。

いつも発行元はたろう社でした。

そのたろう社をつくってみました。実際に。

最初の一冊は父の絵日記ノート38冊を厳選して一冊に。それでも992ページという、あまり見たことのない、ぶあつくて、かわいい本になりました。

装丁は名久井直子さん、

印刷は八紘美術 岡本亮治さんです。

どうぞよろしくお願いいたします。

矢部太郎

『光子ノート』やべみつのり

すべての光子ちゃんへ。

「明るい光の差し込む車内で生まれたばかりの子供の名前を考える。柔らかい光の中『光子』にしようと思いました。」

本文あとがき「へんなおとうさん」より

B6版 オールカラー 992ページ

初版限定価格 3500円

『やべみつのりと矢部太郎 「ぼくのお父さん」のふるさと倉敷』倉敷市立美術館にて発売中

著者 やべみつのり

装丁 名久井直子

印刷 八紘美術

描き下ろし解説マンガ・編集 矢部太郎

発行 たろう社

矢部太郎の父、やべみつのりが描いた

38冊2000ページを越える子育て絵日記から

厳選して収録。


ひとり娘の光子ちゃん、外へ働きに出るお母さん、家にいるお父さん。

その日常を手書きの絵と少しの文章で、来る日も来る日も描き続けたお父さん。

「おとうさんはまいにちなにをしてるの」(本文 光子ちゃんからお父さんへの手紙より)

1970年代はじめ、高度成長期の東京、娘を見つめ、自分をもういちど生き直す父の記録。

「どんづまりだった」父は、娘が世界と出会うその過程のすべてを記録しようとするかのようにノートを描き続けます。

お友達と遊んだり、保育園に行ったり、

はじめて字を書いたり、動物園に行ったり、

お誕生日が来たり、お風呂屋さんに行ったり、

プールに行ったり、お友達と遊んだり、お誕生日が来たり……。

そんな一瞬一瞬を誰かに読んでもらうためでもなく、ただ描かれ続けたノート。

父はやがて絵本作家になり、お母さんは赤ちゃんが産まれると光子ちゃんに伝えます。

生きている、それが続いていく、そのかけがえのなさを。

マンガ『ぼくのお父さん』矢部太郎(新潮社)のもとになったノートが

倉敷市立美術館の特別展「やべみつのりと矢部太郎 『ぼくのお父さん』のふるさと・倉敷」開催(2025年10月17日〜12月21日)を記念して初出版。

B6版 オールカラー 992ページ

著者 やべみつのり

装丁 名久井直子

印刷 八紘美術

編集 矢部太郎

発行・たろう社